どのタイプがベスト?うどんの麺の種類とその違いについて解説

どのタイプがベスト?うどんの麺の種類とその違いについて解説

うどんには麺そのものを味わうメニューもありますので、麺の種類が重要です。現在流通しているうどんの麺には、いくつかの種類があります。それぞれの違いを把握することによって、美味しいうどんを食べることにつながるでしょう。そこで今回は、うどんの麺の種類とその違いについてご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。

乾麺

乾麺というのは、うどんを乾燥させた状態の麺のことです。しかし、その中にも種類があることをご存知でしょうか。たとえば同じ材料によって作られているにも関わらず、うどんだけでなくそうめんやひやむぎ、きしめんなどの異なる名称へと変化するのです。乾麺の場合だと、そのボーダーラインは明確に決められています。

それを定義しているのは、農林水産省による『乾めん類の日本農林規格』です。ちなみにですが、定義される前にどのようにして区別していたのかというと、一寸の幅に対して麺が何本のるのかという方法によって決められていました。

『乾めん類の日本農林規格』では、以下のように区別しています。

機械製乾めん

●うどん(干しうどん)は長径が1.7mm以上のもの
●ひやむぎ(細うどん)は長径が1.3〜1.7mmのもの
●そうめん(干しそうめん)は長径が1.3mm未満のもの
●ひらめん(きしめん)は幅が4.5mm以上で、かつ厚さが2.0mm未満の帯状のもの

手延べ

●手延べうどんは長径が1.7mm以上のもの
●手延べひやむぎ(手延べそうめん)は長径が1.7mm未満のもの
●手延べひらめん(手延べきしめん)は幅が4.5mm以上で、かつ厚さが2.0mm未満の帯状のもの

機械製と手延べの2種類ありますが、それぞれに対して上記の定義によって区別がされているのです。

生麺

生麺というのは限りなく生の状態になっている麺のことです。いわゆる打ち立ての状態の麺のことを指しています。蕎麦などもそうですが、うどんに関しても打ち立てが美味しいとされていますので、その状態で購入してあとは茹でるだけでいいというのは鮮度と味がいいバランスになっているのです。ちなみに生麺に関しても定義が決まっています。それは、『小麦粉に対して26~35%の食塩水等を加えて製めんされたものである。』というものです。この定義に沿ってさえいれば、生麺ということになります。

鮮度に関しては優れているものの、生麺の弱点は長期保存に向いていないという部分です。乾麺であれば水分が飛ばされているということもあり、長期保存が可能です。しかし、生麺は早い段階で消費期限を迎えてしまいますので、あくまでもすぐに美味しく食べることを目的とした麺ということになります。常温で保存することもできず、冷蔵保存であっても短期間で消費しなければなりません。ただし、保存料を添加しているものに関してはその限りではなく、常温保存が可能なものも存在しています。

乾麺との決定的な違いとしては、水分の含有量と酵素活性です。水分が含まれていることで酵素活性が働きます。これによって麺が弱くなると同時に変色などをするようになるのです。

生麵以外の種類について

ここからは、生麵以外のうどんの種類について詳しく見ていきましょう。

半生麺

半生麺は生麺の長所を活かしつつ、弱点を克服したような存在の麺です。基本的には生麺と同じです。しかし、異なるのは含まれている水分量です。生麺の良さである打ち立ての新鮮さを維持しつつも酵素活性の原因となる水分をギリギリまで抑えたものということになります。どのようにしてそれを実現しているかというと、乾燥という工程をプラスしているという点にあります。

生麺の場合ですと、通常の製法でうどんの麺を打ち、出来上がった状態のままです。しかしそれでは保存という観点においては弱いため、そこから乾燥をさせるのです。完全に水分を抜いてしまうわけではないため乾麺にならず、いいとこ取りのような仕上がりとなります。これによって半生麺は常温での保存も可能となり、1〜3ヶ月の長期保存も実現しました。

ご自宅用としても人気がありますが、ギフト用としての需要が高い傾向にあります。長期保存ができつつ新鮮さも兼ね備えていますので、うどんのプレゼントとして適しているというわけです。

冷凍麺

冷凍うどんという一つのジャンルになっているほど一般的に浸透しているタイプの麺です。これまでご紹介した麺と決定的に異なるのは、茹でたあとの麺であるという部分です。乾麺も生麺も半生麺も、茹でるまでの状態です。ところが、冷凍麺に関しては打ち終わったあとに茹でた釜揚げ状態の麺を冷水で締め、そのまま急速凍結させたものとなっています。

冷凍されていることによって、半生麺と変わらないほどの長期保存が可能となっています。それに加えて、解凍するだけですぐに食べられるという手軽さが魅力の一つです。生麺や乾麺ですと、麺を茹でたあとに冷水で締めたり麺のぬめりを取り除いたりするなどの作業が必要となりますが、冷凍麺はそこまで終わった状態の麺ですので、ただ茹でるだけで十分です。その手軽さが時間のない方にとっては魅力となります。

ただし、気をつけなくてはならないのが『冷凍焼け』です。冷凍庫の中で長期保存をしていると、白く変色して味や食感に関しても劣化してしまうのですが、これを冷凍焼けといいます。その原因には『昇華』という現象が関係しています。冷凍麺には凍った水分が含まれていることになりますが、その水分が時間の経過により気化してしまいます。そして水分があったところに空気が入ることで酸化を起こし、劣化してしまうのです。冷凍庫内の温度変化を極力抑えることで防ぐことが可能です。

まとめ

利用シーンなどによって使い分けることも可能ですので、ご自身にとって好みの味を見極めるためにも一通りの種類を一度味わってみてはいかがでしょうか。「助八」では豊富なメニューを取り揃えておりますので、うどんだけでも飽きることはありません。ご家族でのご利用も歓迎しておりますので、鴨川や館山周辺に御用の際にはぜひお気軽にお越しください。